DOKOH LABO

2022/07/01 ダイナミーシルク

ダイナミーシルク⑤

~最後の試練~

最後まで問題となったのは横編み用の糸の完成でした。

横編み用の糸は糸の段階で精練してから編み立てます。初めは一般的な絹染色の方法として綛の状態で精練、染色しましたが、精練してセシリンが脱却したとき、弾性糸が一気に収縮してクリンプ状態に絡み合い、編み立てる状態になりませんでした。

 

横編み用の糸としてなんとか商品化したいと思い、持ち込んだのが西陣の絹糸染のスペシャリスト、にしき染色でした。

にしき染色では、糸の安定をはかるため、チーズ(大きめのボビンに糸を巻いた状態)で染めることで一定の安定を得られましたが、ボビンに近い内側と外側では染色差が生じ、精練した時に内側部分の糸の収縮が弱いことがわかりました。これは巻いた糸によって圧力がかかる内側ほど動きにくく収縮しにくいからでした。

 

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