DOKOH LABO

2022/08/01 ダイナミーシルク

ダイナミーシルク⑥

ボビンの内側と外側の染色差をなくすため、今度は糸をボビンに巻く力を通常よりもゆるくしてみました。巻かれた糸の層の間にできるだけ均一のゆとりを持たせることで、精練した時にも均一の収縮性が得られ、均一に染色できると考えたからです。しかし、どうしてもボビンに触れる一番内側の部分が均一になりませんでした。

 

そしてついに、ボビンと直接触れない層を作ることを考え、ソフトで、しかも弾性糸の収縮を自然に補完する緩衝地帯を特殊な繊維で作り上げたのです。セシリンの脱却と同時に緩衝役を果たすその繊維は部分的に溶解していくもので、弾性糸の動きを抑えることもありませんでした。

 

また、精練剤も酵素を用いることで風合いと膨らみが保たれることも突き止め、これによってダイナミーシルクの横編み糸が完成しました。
これは同時に先染め糸の完成をも意味し、織物、ニット、先染めまで全ての素材に対応できるノウハウが揃ったのでした。

 

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