DOKOH LABO

2022/04/01 ダイナミーシルク

ダイナミーシルク②

~第一の試練~

ダイナミーシルクの製糸を可能にしたのは富地研究所が保有しているコアヤーンの特許技術でした。これは絹を繭から引くときに、スパンデックス糸(弾性糸)を同時に操糸することで表面は絹が覆い、弾性糸が表に出ない伸縮性を持った糸を作る技術です。

 

最初にぶつかった問題は熱に弱い絹に合う弾性糸の選定でした。絹の染色加工条件に最も適合する弾性糸がオペロンテックスが独自に開発した天然繊維に合う弾性糸T178-Cでした。

 

しかし、弾性糸の伸長率の影響を考え、糸切れをしない工夫をする必要がありました。石西社に設備を入れて試験を繰り返し、装置に鏡を取り付けて糸切れを早く発見したり、引き上げ張力を減らすためには操糸速度を従来の半分以下に設定するのが最適であることを突き止め、本格的に糸生産が可能になりました。

 

機械を設備してから半年後には増産体制に入り、絹市場を変える糸として機屋やニッターも興味を示し、生地の開発、糸の開発を開始したのです。
石西社が製糸事業からの撤退予定であることやコスト削減の意図もあり、中国・山東省に設備を移転し中国での生産も開始しました。

 

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~同興商事株式会社~